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めはりずし

(寿司)

目を見張るほど大きな口を開けて食べる?郷土寿司

高菜の漬物をみりんやしょうゆなどで調味し、その高菜の葉でご飯を包む郷土寿司。高菜のシャキシャキとした歯応えと香りが、ご飯に良く合う。それぞれの家庭に受け継がれる高菜を使った懐かしいお寿司は「ふるさとおにぎり百選」や「おにぎり百選」にも選定されている。

山仕事や畑仕事の合間に食べる弁当として作り始めたのが起源とされる。名の由来は、「目を見張るほど大きな口を開けて食べる」、あるいは「目を見張るほどおいしい」ということから名付けられたなど諸説ある。当時は手短に食べ終えられるように大きく作られていたが、今では食べやすいように小さいサイズで作られている。お土産や駅弁としても有名で、各地の百貨店における物産展で取り扱われることもある。

めはりずしは、漁業や林業が盛んな和歌山県南部地域で広まった手軽なお弁当です。大きなおにぎりを塩漬けの高菜で包み、その名前の由来には美味しさに驚くほど口を開けるという意味や、包みこまれる様子が目張りに似ていることから来ています。

高菜の収穫は冬から春先で、日当たりの悪い場所でも栽培がしやすいため、県南部地域の山間部でもよく栽培されます。高菜は高菜漬けにする以外にも、あえものや煮物、高菜漬けの芯を細かく刻んで「茶がゆ」にふりかけとしても使われます。

高菜漬けは1月や2月に塩漬けにし、秋ごろまで保存できます。この高菜漬けを酢に漬け、ご飯に巻くことでめはりずしを作ります。ご飯は白米やすし飯、昔は米が貴重だったため、白米に比べて麦を多く入れたものが一般的でした。また、焼き魚や醤油で味付けした具材を入れることもあります。最近では小さなサイズのめはりずしが主流で、具材も多様化しています。めはりずしは時代とともに変化し、現在も広く親しまれています。

  主な伝承地域:南部地域
  主な使用食材:米、高菜

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名称
めはりずし
(寿司)

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