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徐福公園

(じょふく こうえん)

悠久の伝説と異国情緒が息づく新宮の名所

徐福公園は、和歌山県新宮市にある歴史公園で、中国から日本へ渡来したと伝えられる人物「徐福」を顕彰する観光スポットです。JR新宮駅から徒歩約2分という便利な場所にあり、熊野観光の玄関口として多くの観光客が訪れています。

園内には、中国風の色鮮やかな楼門をはじめ、徐福の墓や徐福像、不老の池、七塚の碑などが整備されており、日本にいながら異国情緒あふれる雰囲気を楽しむことができます。熊野の自然と中国伝説が融合した独特の空間は、新宮市を代表する観光名所の一つとなっています。

徐福とはどのような人物なのか

徐福は、今から約2200年前、中国を統一した秦の始皇帝に仕えた方士(ほうし)であると伝えられています。中国の歴史書『史記』によれば、徐福は始皇帝に「東の海の彼方に不老不死の霊薬がある」と進言し、その探索を命じられました。

徐福は多くの若者や技術者、財宝、五穀の種子を伴い、巨大な船団を率いて東方へ航海したとされています。そして、その一行がたどり着いた地こそが熊野であり、新宮の地に永住したという伝説が古くから語り継がれてきました。

伝承によれば、徐福はこの地で農耕や漁業、捕鯨、造船、織物、製紙など大陸の先進技術を人々に伝えたといわれています。現在でも新宮市には徐福に関する史跡や伝説が数多く残されており、その中心的存在となっているのが徐福公園です。

中国風の楼門が印象的な公園

現在の徐福公園は、平成6年(1994年)に大規模な整備が行われ誕生しました。もともとこの地には徐福の墓と伝えられる石碑がありましたが、その墓所を中心に中国風の楼門や庭園が整備され、現在のような観光公園となりました。

公園入口に建つ朱色の楼門は、徐福公園のシンボルです。鮮やかな色彩と中国建築特有の優雅な屋根が印象的で、訪れた瞬間から異国の空気を感じさせてくれます。熊野の自然や歴史ある街並みの中に、中国文化を感じられる空間が広がっていることは、新宮ならではの魅力と言えるでしょう。

徐福の墓と顕彰碑

園内の中心には、徐福の墓とされる石碑があります。この墓は江戸時代の元文元年(1736年)に建立されたもので、紀州藩初代藩主・徳川頼宣の意向によって整備されたと伝えられています。

墓碑には「秦徐福之墓」と刻まれており、紀州藩の儒学者・李梅渓が文字を書いたとされています。現在では新宮市指定文化財にも指定され、徐福伝説を象徴する重要な史跡として大切に保存されています。

また、園内には徐福顕彰碑も建てられています。この碑は、徐福の功績を後世に伝えるために建立されたもので、熊野と中国文化の交流の歴史を感じることができます。

不老不死の霊薬「天台烏薬」

徐福伝説と深く結びついている植物が、天台烏薬(てんだいうやく)です。クスノキ科の常緑低木で、中国では古くから薬草として利用されてきました。

伝説では、徐福は熊野の地でこの天台烏薬を見つけ、不老不死の霊薬であると考えたとされています。公園内には天台烏薬の木が植えられており、徐福伝説を身近に感じることができます。

現在、新宮市では天台烏薬を利用したお茶や石鹸、入浴剤なども販売されており、熊野土産として人気を集めています。公園内の売店でも「徐福茶」などが販売されており、観光客に親しまれています。

不老の池と七塚の碑

園内には「不老の池」と呼ばれる池があります。池の周辺には7本の石柱が立ち、徐福に従った7人の重臣を象徴しているとされています。また、池には7匹の鯉が泳いでおり、静かな空間を演出しています。

さらに、公園には七塚の碑もあります。これは徐福の主要な従者たちを祀るもので、かつてこの近くに北斗七星の形に7つの塚が存在していたという伝承に由来しています。

徐福とその従者たちが遠い中国から海を渡り、この熊野の地にたどり着いたという壮大な物語を思い浮かべながら散策すると、歴史ロマンを感じることができます。

チャイナドレス体験やレンタサイクルも人気

徐福公園では歴史散策だけでなく、観光を楽しむためのサービスも充実しています。売店ではチャイナドレスのレンタルを行っており、中国風の楼門を背景に記念撮影を楽しむ観光客も多く見られます。

また、レンタサイクルも利用できるため、新宮市内の観光名所を巡る拠点としても便利です。熊野速玉大社や阿須賀神社、新宮城跡など、周辺の歴史スポットを自転車でゆっくり巡るのもおすすめです。

熊野に点在する徐福伝説

新宮市には徐福公園だけでなく、徐福に関連する史跡が数多く残されています。熊野川河口近くにある蓬莱山や阿須賀神社もその一つです。

蓬莱山は、中国の仙境「蓬莱山」に見立てられたとされ、徐福一行がこの山を見て上陸を決めたという伝説があります。阿須賀神社には徐福の宮もあり、熊野信仰と徐福伝説が深く結びついていることがわかります。

さらに、新宮では毎年8月に徐福を供養する「万燈祭」が開催されるほか、新宮花火大会も徐福を偲ぶ行事として知られています。地域の文化や祭りの中にも、徐福伝説が色濃く息づいています。

熊野観光の出発点としておすすめ

徐福公園は、新宮駅から徒歩約2分という抜群の立地にあり、熊野観光のスタート地点としても最適です。世界遺産・熊野古道や熊野三山巡りを楽しむ前に立ち寄れば、熊野地域に伝わる歴史や伝説への理解がより深まるでしょう。

異国情緒あふれる中国風の景観、美しい庭園、そして2200年もの時を超えて語り継がれる徐福伝説。徐福公園は、歴史とロマン、文化交流の魅力が凝縮された特別な場所です。

熊野を訪れた際にはぜひ足を運び、悠久の伝説に思いを馳せながら、新宮ならではの歴史散策を楽しんでみてはいかがでしょうか。

アクセス情報

所在地:和歌山県新宮市新宮7178番地
アクセス:JRきのくに線「新宮駅」より徒歩約2分
入園料:無料

周辺の観光スポット

熊野速玉大社
阿須賀神社
新宮城跡
浮島の森
佐藤春夫記念館

Information

名称
徐福公園
(じょふく こうえん)

那智勝浦・新宮・本宮

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