和歌山県 » 高野山・九度山

じゃばら(柑橘類)

すっぱいけどとてもまろやか。ジャムやワインもお勧め

ミカン属の柑橘類で、ユズや九年母(くねんぼ)などの自然交雑種です。和歌山県の飛び地(村を囲む市町村はすべて三重県や奈良県)、筏下りで有名な北山村から熊野市にかけての原産で、この地方に江戸時代から分布していたゆずと九年母、紀州みかんなどの自然雑種の香酸柑橘。全国でも北山村でのみ作られていた柑橘で、「邪(気)をはらう」ところからこの名前がつけられた縁起のいい果実。北山村ではその強烈な酸味と苦味を活かして、村おこしに活用されています。2001年以降のネット販売の急成長を契機に、他県などでも後追い的に栽培が始められた。

130g程の大きさで球形ないし短球形、ユズよりも果汁が豊富で、ユズやスダチとは違った風味とまろやかさが特徴。11月に収穫して3~4月まで貯蔵しても果汁が減少しない。疲労回復に役にたつビタミンや、カロチンも豊富に含まれている。ジャバラの果実にはナリルチンなどのフラボノイドが含まれており、岐阜大学医学部の研究によれば、ジャバラには花粉症の症状改善効果があるとされています。

昔から北山村では正月料理(さんま寿司、昆布巻、海苔巻き)の調理において、ジャバラの搾り汁が食酢の代用品として利用されていました。また、生果や果汁は寿司酢や鍋物・湯豆腐用として出荷されます。

ジャバラはユズよりも酸味が強く、そのため加工品に適しています。搾汁したものは冷凍保存され、様々な形で利用されます。完熟させると酸味がまろやかになり、ドリンク系(飲料、サイダー、100%果汁やジャバラワイン)やポン酢、ジャム、マーマレード、ゼリーなどに加工されます。北山村では約100トンの収穫が、村営の加工場でほぼ全てが利用され、加工品は約30種類にも及びます。果皮もパウダーに加工され販売されています。

旬 11月 12月 1月

Information

名称
じゃばら(柑橘類)

高野山・九度山

和歌山県