高田グリーンランド・雲取温泉は、和歌山県新宮市の山あいを流れる高田川のほとりに位置する、自然豊かな温泉施設です。世界遺産として知られる熊野三山の中間にあり、那智山と熊野川のほぼ中ほどに位置しています。周囲を深い緑の山々に囲まれ、清流のせせらぎや鳥たちのさえずりを聞きながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
新宮市街地から車で約20分ほどの場所にあり、熊野速玉大社や神倉神社などの観光地へのアクセスも良好です。熊野古道巡りや観光の途中に立ち寄る温泉地としても人気があり、宿泊はもちろん、日帰り入浴でも気軽に利用できます。
雲取温泉の大きな魅力は、紀伊半島では珍しい青みがかった乳白色の湯です。なめらかな肌触りが特徴で、湯に浸かると肌をやさしく包み込むような心地よさを感じられます。泉質はアルカリ性単純泉で、神経痛や筋肉痛、関節痛などを和らげる効能が期待されており、旅の疲れを癒やす温泉として親しまれています。
露天風呂は岩組みの造りとなっており、豊かな自然を間近に感じられる開放的な空間です。目の前には高田川の清流が流れ、耳を澄ませば川のせせらぎや小鳥の声が聞こえてきます。四季折々に変化する山々の景色を眺めながら入る温泉は格別で、春の新緑、夏の深い緑、秋の紅葉、冬の澄んだ空気など、訪れる季節ごとに異なる魅力を楽しめます。
内湯では、雲取温泉ならではの特色ある薬草風呂を楽しむことができます。特に有名なのが、徐福伝説にゆかりを持つ天台烏薬(てんだいうやく)を使用した薬草風呂です。
天台烏薬はクスノキ科の常緑樹で、古くから漢方薬として利用されてきました。伝説によると、約2300年前に中国の秦の始皇帝の命を受け、不老不死の薬を求めて日本へ渡った徐福が、新宮の地で発見したともいわれています。強壮や健胃、神経痛などに良いとされ、熊野地方では古くから親しまれてきました。
また、キハダ(黄柏)を使った薬草風呂もあり、自然の恵みを感じながら身体を温めることができます。一般的な温泉とは一味違う、熊野ならではの湯浴みを体験できるのも魅力です。
近年人気を集めているのが、自然に囲まれたサウナ体験です。高田グリーンランドでは、バレルサウナとテントサウナの2種類を楽しむことができます。
バレルサウナはフィンランド発祥の樽型サウナで、ロウリュによる熱が効率よく循環するため、体をしっかり温めることができます。一方、テントサウナはアウトドア感覚で楽しめる新しいスタイルのサウナで、自然の中で薪ストーブの温もりを感じながらリラックスできます。
さらに、この施設ならではの特徴が、目の前を流れる高田川を利用した外気浴です。簡易水風呂もありますが、自然の清流に触れながらクールダウンできる贅沢な体験は、山間の施設ならではの魅力です。森の空気と川のせせらぎに包まれながら味わう「ととのう」時間は、都会ではなかなか体験できません。
高田グリーンランドは温泉施設だけでなく、自然体験型の宿泊研修施設としても利用されています。敷地内には全天候型軽スポーツ施設、テニスコート、野球場、サッカー場、会議室、大広間などが整備されており、合宿や研修、団体利用にも対応しています。
さらに、自然を楽しめるアクティビティとして、バーベキューやE-BIKEレンタルも人気です。高田川周辺を自転車で巡れば、熊野の山里風景や清流の美しさを間近に感じることができます。静かな自然の中で過ごす時間は、心身ともにリフレッシュできる特別な体験となるでしょう。
宿泊時の食事では、熊野の海と山の恵みを活かした料理が味わえます。季節ごとの新鮮な魚介類や山菜、地元食材を使った料理が並び、熊野地方ならではの味覚を堪能できます。
自然に囲まれた静かな環境の中で味わう食事は、旅の楽しみをさらに深めてくれます。温泉とともに、熊野の豊かな食文化を感じられるのも高田グリーンランドの魅力です。
高田グリーンランド・雲取温泉は、熊野古道や熊野三山を巡る旅の拠点としても便利な施設です。熊野速玉大社、神倉神社、那智山などの観光地にもアクセスしやすく、観光と温泉を同時に楽しめます。
JR新宮駅からは熊野交通バス高田行きで約38分。豊かな自然に囲まれた静かな温泉地で、熊野の歴史や文化、自然をゆっくり体感してみてはいかがでしょうか。川のせせらぎと森の香りに包まれながら過ごす時間は、日常を忘れさせてくれる癒やしのひとときとなるでしょう。