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孔島(久嶋)・鈴島

(くしま すずしま)

熊野の自然と地球の歴史を感じる絶景スポット

和歌山県新宮市三輪崎にある孔島鈴島は、熊野灘の雄大な海と奇岩怪石が織りなす美しい景観を楽しめる人気の観光スポットです。三輪崎漁港の先に位置するこの二つの島は、長い年月をかけて海の浸食や地殻変動によって形づくられた自然の芸術作品として知られています。

孔島と鈴島は、吉野熊野国立公園の一部であり、さらに南紀熊野ジオパークを構成する重要なジオサイトにも認定されています。熊野の豊かな自然と大地の歴史を体感できる場所として、多くの観光客や自然愛好家が訪れています。

歩いて渡れる不思議な島

「島」と聞くと船で渡るイメージがありますが、孔島と鈴島は実際には防波堤伝いに歩いて行くことができます。三輪崎漁港から海辺を歩いていくと、目の前に広がる熊野灘の雄大な景色とともに、緑に覆われた孔島や独特な岩肌を持つ鈴島が現れます。

三輪崎漁港から鈴島までは徒歩約5分ほどで到着し、さらに鈴島から孔島へも歩いて渡ることができます。

道中では、海に削られてできた迫力ある岩場や独特の地形を間近に見ることができ、まるで自然の博物館を散策しているような気分を味わえます。潮風を感じながらゆっくり歩けば、熊野の自然の力強さと美しさを存分に楽しめます。

三輪崎漁港と港町の歴史

孔島・鈴島の玄関口となる漁港には多くの漁船が停泊しており、昔ながらの港町の風景も楽しめます。三輪崎漁港は、古くから漁業で栄えてきた港町です。現在でもアワビ、ウニ、ナマコなどを採る採介藻漁業や、イセエビ漁、カツオの一本釣り漁などが行われています。

約300年前には、三輪崎の漁民たちが宮城県気仙沼市唐桑町へ渡り、「カツオ一本釣り」の漁法を伝えたともいわれています。現在でも両地域には交流が残されており、三輪崎が古くから海とともに発展してきた歴史を感じることができます。

孔島に広がる豊かな植物群落

孔島は「久嶋」とも書かれ、特にハマユウの群生地として有名です。ハマユウは新宮市の花にも指定されており、夏になると白く美しい花を咲かせます。

島内ではハマユウのほかにも、51科120種類以上もの暖地性植物が確認されており、自然観察を楽しめる貴重な場所となっています。緑豊かな島内には独特の生態系が広がり、自然好きにはたまらない魅力があります。

また、孔島は外敵となる哺乳類が少ない環境であることから、国際的にも希少な鳥類であるウチヤマセンニュウが繁殖のために飛来する場所としても知られています。

孔島厳島神社と捕鯨文化

孔島の中には孔島厳島神社があり、境内には古式捕鯨に関わる歴史的な石造物が残されています。石灯籠は太地鯨方「角右衛門一類」の太地与一頼任が奉納したものと伝えられています。

さらに、法華塔は三輪崎鯨方「御組」の羽指中彦太夫、新太夫らによって建立されたもので、当時の捕鯨文化や人々の信仰を今に伝えています。これらの石造物は、日本遺産「鯨とともに生きる」を構成する文化財にも登録されています。

熊野地域が古くから海と深く関わりながら暮らしてきた歴史を感じられる貴重な場所であり、自然だけでなく文化的な見どころも豊富です。

鈴島で見られる地球のダイナミックな活動

鈴島では、地殻変動によって地層がほぼ垂直に立ち上がった様子や、地震による隆起の痕跡を見ることができます。長い年月をかけて形成された地形は非常に迫力があり、地球のダイナミックな動きを間近に感じられます。過去の大地震によって地面が隆起した痕跡も残されており、自然の力の大きさを実感できます。

また、鈴島には干潟が広がり、小さなチゴガニが生息しています。磯遊びを楽しめる場所としても人気があり、家族連れにもおすすめです。鈴島では約62種類もの植物が確認されており、自然観察をしながらゆったりと散策できます。

熊野の自然を満喫できる絶景スポット

孔島・鈴島は、熊野の海岸美、地球の歴史、豊かな自然、そして地域文化を一度に楽しめる魅力的な観光地です。歩いて渡れる気軽さがありながら、訪れると雄大な自然の迫力に圧倒されます。

JR紀勢本線「三輪崎駅」から徒歩約15分とアクセスも良く、新宮観光の途中に立ち寄るスポットとしても人気があります。熊野の自然と歴史をじっくり感じたい方は、ぜひ孔島・鈴島を訪れてみてください。

Information

名称
孔島(久嶋)・鈴島
(くしま すずしま)
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