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椿山ダム・椿山ダム湖

(つばやまダム)

日高川町が誇る雄大な自然景観

和歌山県日高郡日高川町の山あいに位置する椿山ダムは、豊かな自然と人々の暮らしを支える重要な役割を果たしている多目的ダムです。奈良県との県境にそびえる護摩壇山を源流とする日高川に建設され、洪水調節、かんがい用水の供給、水力発電などを目的として整備されました。平成元年に完成したこのダムは、和歌山県内でも有数の規模を誇り、現在では地域を代表する観光スポットとしても親しまれています。

日高川流域は古くから多雨地帯として知られ、たびたび大きな水害に見舞われてきました。特に昭和28年の「紀州大水害」では、堤防の決壊や橋の流失など甚大な被害が発生し、多くの尊い命が失われました。椿山ダムは、その悲しい歴史を教訓として建設されたものであり、地域の安全と安心を守る大切な存在となっています。

また、椿山ダムによって生まれた椿山ダム湖は、2005年に「ダム湖百選」に選ばれた景勝地としても知られています。湖の周囲には紀伊山脈の山々が連なり、四季折々に美しい風景を見せてくれます。春には桜やツツジ、初夏にはアジサイやヤマユリ、秋には紅葉が湖面を彩り、多くの観光客や写真愛好家を魅了しています。

日本一長い二級河川・日高川の魅力

椿山ダムが築かれている日高川は、実は「日本一長い二級河川」として知られています。全長約127kmに及ぶ流れは、護摩壇山から紀伊半島を縦断し、御坊市で紀伊水道へと注ぎます。蛇行を繰り返しながら山深い地域を流れる姿はとても美しく、清流としても高い評価を受けています。

流域ではホタルが舞う幻想的な景色が見られるほか、アユやアマゴ釣りなどの渓流釣りも盛んです。豊かな自然環境が残る日高川流域は、都会では味わえない静けさと癒やしを感じさせてくれる場所です。

椿山レイクブリッジ ― 湖上に架かる赤い絶景吊り橋

椿山ダム湖の上流約1.5kmに架かる椿山レイクブリッジは、長さ200mを誇る大きな歩行者専用吊り橋です。鮮やかな赤色の欄干には鯉の絵が描かれており、青く澄んだダム湖と深い緑の山々とのコントラストが非常に美しく、多くの観光客が写真撮影を楽しんでいます。

この橋は、人道専用吊橋としては近畿地方で3番目の長さを誇ります。幅は約1.2mあり、大人2人が並んで歩けるほどの広さです。しっかりした手すりが設けられているため安心して渡ることができますが、足元から湖面が見えるため、ほどよいスリルも味わえます。

橋を渡った先には「グリーンパーク椿山」が広がり、後述する有名なヤッホーポイントへと続いています。橋の上から眺める椿山ダム湖の風景は格別で、特に新緑や紅葉の季節には息を呑むような美しさに包まれます。

日本一楽しいヤッホーポイント

日高川町を代表するユニークな観光名所が、椿山ダム湖畔にある「ヤッホーポイント」です。ここでは山に向かって声を出すと、驚くほど美しい山彦が返ってきます。その反響の素晴らしさから、「日本一楽しいヤッホーポイント」と呼ばれています。

ポイントへは、椿山レイクブリッジを渡って徒歩約10分。半島の先端には足形の目印や看板が設置されており、その場所に立って「ヤッホー!」と叫ぶと、澄んだ山彦が山々に反響して返ってきます。特に「ヤッホー」と長く叫ぶより、「ヤホッ!」と短く発声するのが綺麗に響かせるコツとされています。

この場所では毎年、「ヤッホー全日本選手権」が開催されています。山彦の響き方だけでなく、叫ぶ内容やパフォーマンスなども審査対象となり、全国から多くの参加者が集まる人気イベントとなっています。

また、ヤッホーポイントはテレビ番組でも数多く紹介されており、そのユニークさから全国的にも知られる存在になりました。自然の中で思い切り声を出す体験は、日頃の疲れやストレスを忘れさせてくれるでしょう。

リフレッシュエリアみやまの里

椿山ダム湖周辺には、自然とレジャーを満喫できる総合施設「リフレッシュエリアみやまの里」があります。ここにはスポーツ施設、森林公園、展望台、宿泊施設などが整備されており、家族連れからアウトドア愛好家まで幅広く楽しめるエリアとなっています。

園内には県内唯一の漕艇場や多目的ドーム、美山若者広場などもあり、野球、サッカー、テニス、バドミントンなどさまざまなスポーツを楽しむことができます。夜間照明も完備されているため、ナイター利用も可能です。

さらに、森林公園にはアスレチック広場や不思議な感覚を楽しめるミステリーハウスもあり、子どもたちにも人気があります。木製の遊歩道を歩きながら森林浴を楽しめるため、大人にとっても癒やしの空間です。

日本一長い藤棚ロード

みやまの里森林公園の最大の見どころが、全長1,646mを誇る「日本一長い藤棚ロード」です。毎年4月中旬から5月初旬にかけて、美しい藤の花が頭上いっぱいに咲き誇り、まるで紫色の花のトンネルを歩いているような幻想的な景色を楽しめます。

見頃の時期には「ふじまつり」も開催され、京阪神方面からも多くの観光客が訪れます。藤の甘い香りに包まれながら歩く時間は、心を穏やかにしてくれる特別なひとときです。

園内には高低差96mの健康階段が整備されており、登った先の展望台からは藤棚ロードと椿山ダム湖を一望できます。また、階段が苦手な方のために緩やかな山道ルートも用意されているため、年配の方でも安心して散策を楽しめます。

道のほっとステーション みやまの里

観光の途中に立ち寄りたいのが、地域特産品販売所の「道のほっとステーション みやまの里」です。2016年にリニューアルオープンした施設で、乾しいたけ、梅干し、山菜加工品、手作りアイスなど、美山地域ならではの特産品を購入できます。

中でも人気なのが、地元では「ごんぱち」と呼ばれるイタドリを使った惣菜「ごんちゃん漬け」です。シャキシャキした食感と醤油ベースの味付けが特徴で、数量限定のため早く売り切れてしまうこともある人気商品となっています。

施設周辺にはヤッホーポイントや藤棚ロード、椿山ダムなどの観光名所が集中しているため、ドライブ途中の休憩スポットとしても便利です。

歴史と伝統を感じる上阿田木神社

日高川町初湯川に鎮座する上阿田木神社は、千年以上の歴史を持つ由緒ある神社です。境内には樹齢450年を超える杉や檜の古木が立ち並び、厳かな雰囲気に包まれています。

毎年4月28日と29日に行われる春祭りは「花祭り」とも呼ばれ、和歌山県の無形文化財にも指定されています。色鮮やかな花幟や、稚児による優雅な舞、古式ゆかしい神事などが行われ、「京より南にない祭り」と称されるほど荘厳で美しい祭礼として知られています。

神社の歴史や伝統行事に触れることで、日高川町に根付く地域文化の深さを感じることができるでしょう。

美山温泉 愛徳荘 ― 自然に包まれる癒やしの宿

椿山ダム湖のほとりに建つ美山温泉 愛徳荘は、武家屋敷風の落ち着いた佇まいが魅力の温泉宿です。泉質はナトリウム炭酸水素塩泉で、肌がしっとりすべすべになる「美肌の湯」として人気があります。

温泉は、切り傷や神経痛、冷え性などに効果があるとされ、やわらかな湯ざわりが特徴です。館内では地元食材を活かした料理も味わうことができ、ぼたん鍋や鮎の塩焼きなど山里ならではの味覚を堪能できます。

また、ログハウス宿泊プランも用意されており、大自然の中でバーベキューやアウトドア気分を楽しむことも可能です。春は藤棚、夏は清流、秋は紅葉、冬は静かな山里の風景と、一年を通して異なる魅力を味わえる宿となっています。

四季折々の自然と出会える椿山エリア

椿山ダム周辺は、自然、温泉、歴史、レジャーが一体となった魅力あふれる観光エリアです。春には桜や藤、夏には深緑と清流、秋には鮮やかな紅葉、冬には澄み切った静寂の景色が訪れる人々を迎えてくれます。

ダム湖を眺めながらの散策、ヤッホーポイントでの山彦体験、藤棚ロードの散歩、温泉での癒やしなど、ここでしか味わえない体験が数多くあります。都会の喧騒を離れ、自然の中で心も身体もリフレッシュしたい方にとって、椿山ダム周辺はまさに理想的な旅先といえるでしょう。

Information

名称
椿山ダム・椿山ダム湖
(つばやまダム)

御坊・日高

和歌山県