和歌山県には熊野古道、高野山、桃源郷などの観光スポット、天神祭、七夕まつり、青葉まつりなどの観光イベント、和歌山ラーメン、釜揚げしらす、笹寿司などのご当地グルメがあります。
和歌山県は紀伊半島の西側に位置する県です。紀伊の国といわれ、江戸時代には御三家のひとつである紀州徳川家が支配していた土地です。県の南部に山地が広がっていることから木の国ともいわれます。
紀州徳川家の居城である和歌山城は本丸と二の丸が和歌山城公園となっており、大小天守群と櫓や門、大手門などが復元されて観光の名所となっています。
また和歌山県は根来衆という忍者集団の中心となった根来寺もあります。戦国時代に根来寺にいた僧兵がやがて根来衆となり歴史に名をはせており、戦国時代の歴史ファンにとって興味深い土地です。
熊野三山、高野山、吉野大峯、熊野参詣道、高野山町石道、大峯奥駈道から構成される紀伊山地の霊場と参詣道は世界遺産となっており、和歌山県も含まれます。そのため和歌山県世界遺産センター展示施設などもあり、熊野の歴史や自然を学ぶことができます。
平安時代に弘法大師空海が修行の場として開いたといわれる高野山は、京都の比叡山と並ぶ信仰の山です。現在は壇上伽藍を中心として寺院などが集まり、高野山真言宗総本山金剛峯寺をはじめ高野山の寺院は117にもなっています。
その多くが宿坊となっており、観光客も宿坊に泊まって精進料理や客室、お風呂などを味わうことができます。庭園など宿坊ごとに特徴があるため、どの宿坊を選ぶかといった楽しみがあります。
歴史や自然を楽しむだけでなく和歌山市毛見沖の和歌山湾の人工島には和歌山マリーナシティというリゾート地が建設され、「ポルトヨーロッパ」「ロイヤルパインズホテル」といった施設やヨット倶楽部があり、百万人以上の入居者がいます。
和歌山には、和歌山県で生まれて全国に広がった物産があります。そのひとつである高野豆腐は、豆腐を凍結乾燥させた保存食で、精進料理として全国に広まったといわれています。
梅干しは和歌山県の特産品であり、みなべ町や田辺市で生産される梅干しは南高梅と呼ばれる品種のウメを使って作られ最高級品として県の推薦優良土産品にもなっています。梅干しが好きな人は観光のお土産にしたい一品です。
アドベンチャーワールドは、動物園・水族館・遊園地の3つを併せ持つ全国でも珍しいスタイルのテーマパークです。人間(ひと)と動物と自然とのふれあいをテーマに、海と陸の動物が約1550頭羽、自然のままに生きる姿を間近に見ることができます。 ジャイアントパンダ 数頭のジャイアントパンダが飼育されており、大半がアドベンチャーワールド産まれです。屋根の無い空間で自由に過ごすパンダの姿を見ることができます。 サファリワールド サファリワールドでは、列車型のケニア号に乗り、1周約1500メートル(約25分)で放し飼いの全ての草食動物や肉食動物を見物できます。ライオンやクマなどの猛獣ゾーンを除いて歩いて...»
那智の滝は、日本の和歌山県那智勝浦町に位置する名瀑です。この滝は紀伊山地の霊場と参詣道の一部としてユネスコの世界遺産に登録されています。落差は約133メートルで、幅は13メートルを誇ります。その美しさと迫力から、日本の三大名瀑の一つとされています。 ...»
真っ白でサラサラな砂とエメラルドグリーンの海、620メートルに渡る弓状のきれいな弧を描いた美しい砂浜。 夏季には来遊する海水浴客で賑わう近畿地方屈指の海水浴場で、海開きが例年、本州で最も早い5月3日におこなわれる。 やしの木の並ぶ風景が、友好姉妹浜になっているハワイ・ワイキキビーチを連想させリゾート気分を味わえる。 日本の夕陽百選に選ばれていて、白砂のビーチは打ち寄せる波と夕日による空と海が真赤に染まる夕景が見られる。 白良浜の白い砂は古くから知られ、歌枕として使われたり、白いことの形容として使われた。 白良浜はケイ酸含有率90パーセント以上の石英砂からなり、明治から大正にかけては、...»
那智の滝を御神体とする神社で、本殿と拝殿はなく、滝の前方約200メートルのところに神籬を立てて拝所としていて、直接滝を拝む。 滝の飛沫に触れることによって、延命長寿の霊験があるという伝説がある。 境内地及び那智滝は、ユネスコの世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』の構成資産の一部となっている。 那智の滝は那智御瀧、一の瀧とも呼ばれている。滝壺までの落差は133メートルで、落差は日本一。 飛瀧神社は、那智の滝を御神体とする神社です。この神社には本殿と拝殿はなく、滝の前方約200メートルのところに神籬を立て、拝所としています。訪れる人々は直接滝を拝むことができます。## 延命長寿の伝説滝の...»
熊野古道のかつての面影を、もっとも色濃く残している、特に風情のある石段・石畳の道。 熊野那智大社への参道であり、熊野古道(熊野参詣道)中辺路の一部として、1000年以上もの間、巡礼者が歩いた世界でも珍しい「道」のユネスコ世界遺産。「日本の道100選」にも選ばれている。 那智山に至る1kmほど続く苔むした石段の脇には大木が立ち並ぶ。 かつて坂の入り口に大きな門があり、通行税を徴収していたことが名称の由来とされる。 坂道の両側に、まるで門柱のようにそびえる夫婦杉をくぐり、九十九王子最後の一社・多富気王子を横目に、樹齢数百年の深い杉木立の中に石畳の道をたどる。 樹齢約800年の夫婦杉の高さ...»
地ノ島、虎島、神島、沖ノ島の四島を総称して友ヶ島という。晴れの時には、淡路島、六甲が見渡せる。島は、明治時代から第二次世界大戦まで、軍事要塞として使用されていた。現在でも、その歴史を彷彿とさせる砲台跡などがある。鹿やリス、クジャクなどの動物が生息し、ハイキング・磯遊び・魚釣り・砲台跡巡り・キャンプなど自然観察やレクリエーションの好適地で、京阪神エリアからでも日帰りで十分楽しめる。...»
約1200年前に弘法大師によって開かれた真言密教の修行道場であり、総本山金剛峯寺がある。「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録された。標高およそ900mの山の盆地にさまざまなお堂や塔が立ち並び、 仏像や曼陀羅が参拝者を迎える。うっそうと杉の樹の茂る奥の院には、太閤秀吉から太平洋戦争の英霊まで、さまざまな人々のお墓が立ち並ぶ。 ## 歴史と背景 高野山は、約1200年前に弘法大師によって開かれた真言密教の修行道場であり、総本山金剛峯寺があります。この地は「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されています。標高およそ900mの山の盆地にはさまざまなお堂や塔が立ち並び、仏像や...»
高野山真言宗の総本山。壮大な玄関をもつ建物は1863の再建。主殿は東西三十間、南北三十五間の大建築で、大広間には狩野探幽の襖絵「松に群鶴」が、豊臣秀次自刃したという柳の間には狩野探斎による「雪柳白鷲」が描かれている。不動堂、絹本著色仏涅槃図など国宝に指定。 金剛峯寺の概要 金剛峯寺(こんごうぶじ)は、和歌山県伊都郡高野町に位置する高野山真言宗の総本山です。弘法大師空海によって創建されたこの寺院は、日本仏教の聖地として知られ、多くの参拝者や観光客が訪れる場所です。高野山の中心にあり、山全体が信仰の対象とされています。 歴史 金剛峯寺の歴史は9世紀に遡ります。816年、弘法大師空海が嵯峨天...»
温泉として非常に歴史が古く、日本三古湯のひとつに数えられ、古い文献では牟婁(むろ)の湯と呼ばれていた。 真っ白でサラサラな砂のビーチ白良浜を中心に、海岸沿いに温泉施設やホテル、旅館が立ち並ぶ。 南紀白浜温泉は白浜、湯崎、大浦、古賀浦、綱不知、白浜の温泉地に細分でき、広範囲に温泉が点在。 周辺はジャイアントパンダを飼育しているアドベンチャーワールドや国の名勝である円月島、千畳敷など多くの観光地もあるリゾート。 日本の夕陽百選に白良浜と円月島が選ばれていて、景勝地に沈む夕日をはじめ、夕景の美しいスポットが多く、湯船につかりながら空と海が真赤に染まる夕景が見られる温泉もある。 日本書紀に、...»
熊野那智大社と一体の寺院として発展し、西国三十三所観音霊場巡礼の第一番札所であり、今も観音信仰の霊場として多くの巡礼者が訪れている。 山号は那智山。本尊は如意輪観音菩薩。西国三十三所札所寺院の第1番札所。 本堂は織田信長の兵火にかかった後、1590年に豊臣秀吉によって再建。本堂と宝篋印塔は国の重要文化財。ユネスコの世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』の構成資産の一部となっている。 4世紀頃に創建と伝わり、那智滝を中心とする自然信仰の場としてなっていた。 中世から近世にかけて隣接する熊野那智大社と一体化し、那智山熊野権現や那智権現と呼ばれ、全体で7寺36坊もの坊舎を有する神仏習合の修験道場で...»
熊野川の支流である大塔川に沿って、北岸に旅館や食堂、共同浴場が連なる素朴な湯。 この辺りの大塔川500メートル程の区間は川底から温泉が湧く珍しいスポット。 河原の砂を掘ればたちどころに温泉が湧き、スコップで掘って自分だけのオリジナル露天風呂が作れる。 日中は川遊びをしたり、豊かな自然を眺めながら湯に浸かり、夜は石を枕に月を眺め、川のせせらぎを聞きながら、湯にひたる情緒はひとしおの感がある。 湧き出る温泉の泉質はナトリウムー炭酸水素塩・塩化物温泉。源泉は73℃以上で、川の水が混ざり合い、程良い温泉ができあがる。 川の流れの中にも湯が湧いていて、川底から気泡が上がるのが見える。 ...»
熊野夫須美大神(イザナミノミコトの別名)を主祭神とする「熊野十二所権現」を祀る。八咫烏(ヤタガラス)が石に姿を変えたといわれる烏石や樹齢850年の大楠がある。無病息災、長寿、所願成就などにご利益があるとされており、熊野三山の中で最も熊野権現造りの風格を伝える。那智山中腹に建ち、周囲を包む山の緑とは対照的な朱塗りの社殿が神聖な雰囲気をかもしだしている。熊野那智大社の概要 熊野那智大社(くまのなちたいしゃ)は、和歌山県東牟婁郡那智勝浦町にある歴史ある神社で、熊野三山の一つに数えられます。熊野那智大社は、古くから熊野信仰の中心地として知られ、多くの参拝者が訪れます。この神社は、自然崇拝と山岳信仰が...»
全国の「熊野神社」の総本山にあたる熊野本宮大社。三山の中でもとりわけ古式ゆかしい雰囲気を漂わせるのが、聖地熊野本宮大社。 熊野参詣道のなかでも、多くの人々がたどった「中辺路」を歩くと、難行苦行の道のりを終え最初にたどり着くのが熊野本宮大社。 平成7年には社殿が国の重要文化財に指定されました。本殿へと続く158段の石段の両脇には幟がなびき、生い茂る杉木立が悠久の歴史を感じさせます。 【創建年代】平安以前 熊野本宮大社の概要 熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)は、和歌山県田辺市本宮町に位置する神社です。熊野三山の一つであり、熊野速玉大社および熊野那智大社とともに「熊野三山」として知ら...»
南紀白浜のシンボルである臨海浦に浮かぶ、島の中央にぽっかりと穴が開いた奇妙な形の小島。 日の沈む夕景の美しさは格別で、夕景の名所としても知られ、春分・秋分の時期には、中心部の穴を通して夕日が見える。 島の大きさは南北130メートル、東西35メートル、高さ25メートル。島の中央の穴は海蝕によりできた直径が約9メートルほどの穴で、この穴の形から「円月島」と呼ばれ親しまれている。 正式には高嶋(たかしま)というが、1900年頃に温泉案内などで円月島の名で記載され、通称が広く知られるようになった。 大潮の干潮時には、大人であれば腰が海水に浸かるぐらいの深さで歩いて渡ることができる。風波による岩...»
大きな白い岩盤が打ち寄せる荒波に浸食され、スロープ状になり、千畳敷の名のとおり広い岩畳を思わせる。 太平洋の青い海と、瀬戸崎の先端から太平洋に向けて突きだした、砂岩からなる白く柔らかい大岩盤が、壮大な景観をつくっている。 この場所から望む夕日の美しさは有名で、広大な太平洋へ夕日が沈む光景は「日本の夕陽百選」にも選ばれている。 円月島および三段壁とともに「円月島(高嶋)・千畳敷・三段壁」の名称で国の名勝に指定されている。概要 千畳敷(せんじょうじき)は、和歌山県白浜町に位置する広大な岩盤地帯で、日本の自然景観の中でも特に壮大で美しい場所として知られています。この名は、その広がりが畳...»
平草原の丘陵が太平洋に切れおちた豪快な断崖。 概要 三段壁(さんだんべき)は、和歌山県白浜町にある高さ50メートル、長さ2キロメートルにも及ぶ断崖絶壁です。この壮大な景観は、太平洋の荒波によって長い年月をかけて形成されました。三段壁はその名の通り、三層に分かれたように見えることからその名が付けられました。 地理と形成 三段壁は、白浜町の南西部に位置し、白浜温泉からもほど近い場所にあります。この断崖は、海食崖と呼ばれるもので、波の侵食によって切り立った崖が形成されました。断崖の下には、海食洞窟が広がっており、自然の力の偉大さを感じることができます。特に、強風の日には波が断崖に激しく打ち寄...»
熊野枯木灘海岸県立自然公園内にある景勝地・三段壁の地下36mに広がる海蝕洞で、源平合戦で知られる熊野水軍の舟隠し場の伝承が残る史跡でもある。 地上から洞内まで設置されているエレベーターを降りると、洞窟内部を観覧できる。200メートルに及ぶ洞窟の通路内には、史料に基づいて再現された番所小屋や日本一大きな弁才天、瀬戸鉛山鉱山採掘場跡があり、波が寄せては返す迫力ある光景が鑑賞できる。また水面近くから三段壁や十像岩を見ることができる。ただし、台風など波の荒い日は危険なため休館になる。 概要 三段壁洞窟(さんだんべきどうくつ)は、和歌山県白浜町の三段壁の下に広がる海食洞窟です。この洞窟は、強い波...»
天正13年(1585)豊臣秀吉が弟の秀長に築城させたのが始まりです。徳川家康の第十男頼宣が入城して城郭の大改修を行ない、明治維新までの250年間徳川御三家の居城として偉容を誇り、その天守閣の華麗な姿は維新後においても、国宝に指定されていたが、惜しくも戦災により焼失した。現在の天守閣は、昭和33年再建されたものであるが、静水を湛える内堀や城郭を巡らす石垣は400年の歴史をそのままに伝えて居り、往時の隆盛を偲ばせるに充分な遺構である。国指定 概要 和歌山城は、和歌山県和歌山市に位置する歴史的な城で、日本の名城の一つとして知られています。紀伊国を支配した徳川御三家の一つ、紀州徳川家の居城として有...»
熊野速玉大社の摂社で、ご神体はごとびき岩と呼ばれる山上にある巨岩。 【創建年代】大和 概要 神倉神社(かみくらじんじゃ)は、和歌山県新宮市に位置する神社で、紀伊半島の自然豊かな山間にあります。この神社は、その歴史の深さと美しい自然環境で知られ、多くの参拝者や観光客に親しまれています。神倉山の山頂に鎮座し、神聖な雰囲気とともに壮大な景色を楽しむことができます。 歴史と由来 神倉神社は、古代からの歴史を持つ神社で、その起源は神話の時代にまで遡ると言われています。日本書紀や古事記にも登場するこの地は、熊野三山の一つである熊野速玉大社の元宮として知られています。伝説によれば、この場所は神武天...»
熊野三山の一社として全国に祀る数千社の熊野神社の総本宮です。 夫須美・速玉の二神を祀り、社宝1、000余点を収める神宝館や天然記念物ナギの巨木があります。 特に、孝謙天皇の御世、日本第一大霊験所の勅額を賜り、熊野三山の中でも逸早く『熊野権現』の称号を賜りました。 【創建年代】大和熊野速玉大社の概要 熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)は、和歌山県新宮市に位置する歴史ある神社であり、熊野三山の一つとして知られています。熊野三山とは、熊野本宮大社、熊野那智大社、そしてこの熊野速玉大社を指し、多くの参拝者が訪れる霊場です。 歴史 熊野速玉大社の創建は、古代日本の神話にまで遡ることが...»
約1800年の歴史を持つ日本最古の湯で、古くから熊野詣の旅人達にとっての湯垢離と休息の場として知られていた湯の峰温泉。 4世紀頃に発見され、後に歴代上皇の熊野御幸によってその名を全国に知らしめた。 湯治場の風情漂う温泉街の中心地には公衆浴場、および小川の橋のたもとに天然温泉の岩風呂である「つぼ湯」がある。 つぼ湯は熊野詣の湯垢離場として、ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産の一部として登録された。温泉、入浴できる世界遺産としては、世界唯一の存在。 湯の谷川の河原に建つ山小屋風の建物の中には、自然石をくりぬいた風趣満点の小さな湯船。大人2人が入れる大きさの、こぢんまりと...»
古くから熊野詣の旅人達にとっての湯垢離と休息の場として知られていた、約1800年の歴史を持つ日本最古の湯。 4世紀頃に発見され、後に歴代上皇の熊野御幸によってその名を全国に知らしめた。 湯治場の風情漂う温泉街は熊野川の支流である湯ノ谷川に沿って宿が並び、周囲を杉林に囲まれた静かな谷間のいで湯。 源泉は湯の峰川の河床付近を中心に十数か所分布していて、川底からの温泉輸出に伴う気泡が観察できる。 泉質は塩化物・炭酸水素塩・ナトリウムを主成分とする含硫黄の炭酸水素塩泉に分類。 湧出温度は92.5℃、湯の峰温泉の湧出量は全体で885リットル/分で、神経痛、リウマチ性疾患、皮膚病、糖尿病などに効...»
川原を掘れば温泉が湧き出る事で有名な川湯温泉。川の流れの中にも湯が湧いており、川底から気泡が上がるのが見える。 川の流量が減る冬季に、川をせき止めて作られる巨大な露天風呂が仙人風呂。川底から湧く73℃の源泉に、大塔川の清流を引き入れて40℃前後に調整している。 昼間にはたくさんの観光客が訪れ都会のプールのように、夜間や早朝には満天の星の下でせせらぎを聞きながらの湯浴みが楽しめる。 冬の風物詩と呼ばれ親しまれる仙人風呂は、江戸時代初期に始まったとされる。一月中に、湯船に木製のかるたを浮かべてかるた大会が行われる。仙人風呂の概要 仙人風呂(せんにんぶろ)は、和歌山県田辺市本宮町に位置する温...»
”和歌山ラーメン”は、主に県北部のラーメン店や大衆食堂で出されるご当地ラーメンで、地元では”中華そば”の呼び名で親しまれている。こってりとした豚骨しょうゆ味スープに、しょうゆで煮込んだチャーシュー、メンマ、かまぼこなどをのせて、 ねぎやもやしのトッピングを少量加えるだけと、外観はシンプルなものが多い。和歌山ラーメンを出す多くのお店では、テーブルの上に100~150円程度で購入できる”早なれ寿司”がおいてあり、ラーメンと一緒に食べて楽しむ風習があるという。...»
ひと口大に切った鯨をしょうが汁としょうゆで下味をつけ、片栗粉をまぶして油で揚げる料理。戦後、貴重なタンパク源として日本の食卓を支えた鯨料理の代表的なメニューだ。日本における本格的な捕鯨の起源は、江戸時代の和歌山県太地町(たいじちょう)とされるが、奈良時代の文献に鯨肉贈答の記述があることから、鯨を食べる習慣はより古くからあったとされる。現在でも「鯨の竜田揚げ」が学校給食で出されるなど、鯨の食文化は脈々と受け継がれている。...»
和歌山に古くから伝わる郷土料理の一つ。800年以上の歴史があるとされ、昔から有田・日高地方の人々が秋祭りなど地域の行事食として作り、その技術を伝承してきた。サバをすし飯にのせ、あせの葉で巻いた後、すし桶にきっちり詰め、重しをかけ4日ほどおいて食べる。独特の香りを持つ「本なれ寿司」は、発酵されて表面にうっすらとカビが生えたものが旨いとされる。一般的な「早なれ寿司」は初めての人でも食べやすく、地元では中華そばなどと一緒に食べる習慣がある。他にも和歌山では、鮎やさんまを使ったなれずしも有名。...»
柿の葉の殺菌作用を利用した保存食として、昔から作られてきた“柿の葉寿司”。現在でも紀北地方では、祭りや祝い事の際に欠かせない料理として親しまれている。じんわり熟成されたネタの味わい深さ、甘めのシャリ、柿の葉のほのかな香りが楽しめる逸品。ひと口サイズで食べやすく、箱の中に柿の葉に包まれた寿司がきれいに並んだ見た目がかわいらしいと、おみやげとしても人気が高い。サバやアユなどネタはお店により異なるので、お気に入りを見つけるのも楽しい。 柿の葉寿司は、和歌山県の伊都地方で愛される伝統料理です。この地域は柿の名産地で、富有柿やたねなし柿が育ちます。江戸時代に生まれた柿の葉寿司は、寿司飯に具材を載せ、紅...»
和歌山県の高野山に点在する宿坊で味わえる植物性の素材のみで作られた料理。宿坊は、本来、修行中の僧侶が寝泊りする場所だったが、平安時代の寺社参詣の普及により、一般の参詣者を受け入れるようになって以来、大衆化が進み、現在では露天風呂を楽しめる宿坊まで見られるようになった。高野山の”精進料理”ではずせないのが高野豆腐とごま豆腐。この2品は肉食の戒めがある料理において、貴重な蛋白源となっており、宿坊によって味や見た目に様々な工夫がなされている。高野山の食文化の歴史を感じながら、味わってもらいたい。...»
熊野灘の荒潮でもまれて身が引き締まった脂の少ないサンマを丸々1匹使って作る和歌山県の郷土料理。新鮮なサンマの内臓と脊椎をとりのぞき、塩をふって1日置いたのち、ダイダイやゆずといった柑橘系の風味をつけた酢に漬ける。サンマが漬け終わったら、酢飯を巻いて形を整え、そのまま一晩置き、味を馴染ませてから食べる。”サンマ寿司”は酢の香りは強いが、柑橘系の風味が加わることによって、さっぱりとした味わいが心地よい。家庭によっては、サンマの腹にご飯をつめて数ヶ月発酵させ、なれ寿司にすることもあるようだ。...»
高菜の漬物をみりんやしょうゆなどで調味し、その高菜の葉でご飯を包む郷土寿司。高菜のシャキシャキとした歯応えと香りが、ご飯に良く合う。それぞれの家庭に受け継がれる高菜を使った懐かしいお寿司は「ふるさとおにぎり百選」や「おにぎり百選」にも選定されている。 山仕事や畑仕事の合間に食べる弁当として作り始めたのが起源とされる。名の由来は、「目を見張るほど大きな口を開けて食べる」、あるいは「目を見張るほどおいしい」ということから名付けられたなど諸説ある。当時は手短に食べ終えられるように大きく作られていたが、今では食べやすいように小さいサイズで作られている。お土産や駅弁としても有名で、各地の百貨店における...»
3月下旬から5月にかけて和歌山市や湯浅町で最盛期を迎えるシラス漁。友ヶ島から日ノ岬沖までの紀伊水道では、カタクチイワシやマイワシ、ウルメイワシの稚魚が水揚げされ、特に和歌山市加太や湯浅町は県内有数のシラス産地。湯浅町は「バッチ網」漁法で有名。網目が1mmほどの細かい網を使い、魚群を囲むこの方法が「バッチ網」と呼ばれている。 湯浅町では、シラス漁で県内一の水揚げ量を誇り、「しらす丼」が名物となっている。水揚げされた新鮮なシラスは、大釜で塩ゆでされ、その後よしずに広げて天日干し。これをごはんに載せて食べるのが「しらす丼」で、湯浅醤油や金山寺味噌を添えて楽しむこともある。釜揚げシラスは通年店頭に並...»
グロテスクな見かけとは違い、脂がのった美しい白身が、上品で深みのある味わいの高級魚クエ。ゼラチン質が豊富に含まれた皮やアラの味は一度食べると忘れられない味と言われる。そんなクエを隅々まで堪能するなら「クエ鍋」が一番。クエのアラから滲み出た旨味がダシ汁と調和し、上品なクエの身の美味しさを更に引き上げる。スダチやもみじおろし、きざみネギを好みで入れたポン酢でさっぱりと頂きたい。一通り食べ終わった後の鍋には良いダシがでているので、薄口の味付けをして溶き卵や刻みネギを加えれば絶品の雑炊も出来上がる。...»
紀州熊野沖で獲れる新鮮なエソやグチの魚肉をすり身にして焼き上げた紀州田辺の代表的な特産品。伝統の蒲鉾製法を使い、魚の味を生かしながら調味を施して丹念に焼きしめた“なんば焼き”は淡白で上品な味わい。真ん中に日の丸のような焼き目が入り、なんばきび色をしていることから、あるいは、南蛮渡来の製法であることから「南蛮焼」と呼ばれ、紀南地方では高級蒲鉾の代名詞。歯ごたえを楽しむ為に1cm強ほどの厚めに切ってそのまま食べるのがお勧め。わさび醤油や海苔などをつけると一層美味しくなる。...»
和歌山県御坊市の名物、”せち焼き”とは、焼そばを、小麦粉を使わずに卵だけで固め、お好み焼き状にまとめたものである。「せちがう」という御坊弁に由来し、約45年ほど前、和歌山県御坊市でお好み焼き屋を営み始めた「せち焼きの店 やました」が発祥店だ。もともとは駄菓子屋として鉄板焼きを提供しており、お客さんに「やきそば、卵でせちごうて」との注文を受け、試行錯誤して作ったのが始まりだったといわれている。ちなみに「せちがう」とは、御坊弁で「無茶苦茶にする」、「いじめる」といった意味である。...»
日本でも有数の鮪の水揚げ量を誇る那智勝浦町。漁獲高とともに、しっかりとした味に定評があるのがここで獲れる鮪の特徴だ。その中とろ部分をカツ丼のように見立てたのが、この鮪中とろカツ丼。サクッとした衣をかじると、レアで仕上げられたとろけるような柔らかみに出会う。食感による演出の後に鮪の旨みが広がっていくので、一度で2回愉しむことができるのが嬉しい。添えられた特製の土佐酢ジュレはあっさりとした味わいで、後味を爽やかなものにしてくれる。...»
太刀魚を骨ごとすり潰したすり身で作った和歌山の特産品“ほねく”。太刀魚が豊富に漁獲される紀州有田地方では「ほね天」の名前でも親しまれている。正式名称は「骨くり天ぷら」。新鮮な太刀魚の頭と内臓を取り除いき、洗浄して骨ごとミンチにする。摺りあがった身の形を整えて、約180℃の油で中心まで加熱してこんがり揚げて出来上がる。魚を骨ごと使用しているので、カルシウムも豊富でコリコリとした食感が楽しめる。そのまま酒の肴などで食べられる以外に、おでんダネに使われることもある。...»
うどんと梅干しの爽やかなコンビネーション。程よい塩分で仕上げた『うす塩味梅』と『しそ漬梅』。皮が薄く、果肉が厚い最高級南高梅を使った2種類の梅干しを、つるりとなめらかな喉ごしの梅うどんである。すがすがしい香りで食欲をそそる梅には、疲労回復や消化を助けてくれるクエン酸がたっぷり。気分をリフレッシュさせる効果があると言われている。うどんは冷・温どちらでもお好みで。麺の上に、うす塩梅をひと粒のせれば、すっきりとした酸味が、おいしさをより一層引き立つのである。...»
塩分約8パーセントと、うす塩甘口な味に仕上げた紀州南高梅。それをひと粒ひと粒、函館産の白板昆布で丁寧に手巻きに。昆布は中の梅が透けて見えるほどに薄くスライスされており、とても柔らかい。薄いながらも歯ごたえがあるため、肉厚でジューシーな梅とともに食べると絶妙な食感を味わえる。昆布の風味を吸収した、梅の控えめなすっぱさは病みつきになること請け合いだ。酒のつまみやご飯のおかずのほか、お茶漬けに入れてもおいしい。...»
紀伊半島の東に位置し、熊野灘に面した太地は、国内捕鯨の発祥の地といわれる港町。現在のクジラ漁には厳しい規制があるが、地元のクジラ文化を保護するために、国際捕鯨委員会の管轄外であるゴンドウクジラの漁が続けられているため、町ではおいしいクジラ肉の料理が食べられる。クジラの肉と皮(脂部分)を薄く切ってしょうが醤油をつけて食べる刺身は、身の味わいと脂の甘みが楽しめる代表的なクジラ料理。高タンパク源でありながら、低カロリーなクジラ肉は、健康的な食品として、未だに根強い人気を持っている。...»
紀州の郷土料理の押寿司を天然の笹で包み、食べやすくした笹寿司。笹には殺菌作用があり、保存料を使わずに、寿司を保存することができる。「さばの笹寿司」は厳選した塩鯖を丁寧に骨抜きし、酸味が強すぎず、程よい甘さ加減に味付けされた逸品。香りのよい天然笹に包んだ昔ながらの本物の味は、子供から大人まで人気がある。 他には程よい甘味の酢飯と厳選鮭の相性が抜群の「しゃけの笹寿司」や紀州名物天然の太刀魚を贅沢に使用し、塩・酢・柚子のみで味付けした、さっぱりとした「たちうおの笹寿司」がある。...»
和歌山県(主に有田市)は、全国でも有数の水揚高を誇るタチウオの産地で、紀伊水道の沖合で多く漁獲されている。旬は6~8月頃で、白身のあっさりした味わいながら脂がのっており、新鮮な刺身や寿司ネタにはもちろん、塩焼きや煮魚・唐揚げなどにしても美味しくいただける。「タチウオを手軽に食べてもらえるように」と有田市内の飲食店では、数店舗でうな重ならぬ“太刀重”を提供している。見た目や味付けは店によって少しずつ異なるものの、脂ののった白身と甘辛いタレがご飯にマッチした和歌山グルメだ。...»
古くから捕鯨の文化がある和歌山県太地町。そこで食べられるクジラ料理のひとつが”クジラユッケ”だ。クセが少なく、肉質が柔らかいという特徴を持つ”ミンククジラ”の赤身は、特製のタレとよく絡めて、玉子の黄身などを混ぜるとまろやかな味になり、マグロや牛肉のユッケと比べてさっぱりとした味わいが楽しめる。好みによって、うずらの卵・ごま・ねぎなどを入れるのも良い。熱々のご飯にのせてユッケ丼にするのもオススメだ。...»
和歌山県北部地域は水はけの良い肥沃な土壌に恵まれ、古くから紀州大根の産地として知られている。紀州大根は、柔らかな肉質と瑞々しい歯ごたえで、大根の王様と呼ばれるにふさわしい。その紀州大根を原料に使用した紀の川漬は、肉質が柔らかくて旨み・糖度が高い紀州大根を、皮を剥かずに塩漬けした後、フスマの漬け床に漬け込み、あっさり薄味で仕上げた大根漬だ。紀州大根の漬物加工品としては最も優れたものとして挙げられるほどの美味しさで、発売開始後間もなく人気に火が付き、関西地区の問屋はこぞって紀の川漬を仕入れたという。...»
和歌山県南部に位置する紀南地方の代表的な磯魚「イガミ」。赤褐色で丸々とした魚で和名は「ぶだい」。いかめしい顔つきだから「武鯛」、クルクル舞うように泳ぐから「舞鯛」とも言われる。夏は甲冑類などを餌とし、冬には海草を主に食べる魚で旬は秋~冬。刺身や干物としても重宝されているが、中でも“ぶだいの煮付け”は紀南地方では昔から祭りや正月にはなくてはならないお頭つきの煮魚の一品。煮こごりとともに食べると磯の香りとこの魚独特の味わいのある大変美味しい魚料理。...»
桜色が映える小鯛の風味を生かし、上品な味に仕上がった一品。引き締まって弾力がある大ぶりの小鯛には半分に切り込みが入り、シャリも半分ずつに分けられている。絶妙な塩味が付いており、醤油なしでそのまま食べる。...»
紀伊水道のきれいな海流の循環がある和歌山沿岸で獲れるはもは、皮がやわらかく非常に食べやすくて絶品。はもは、その細長い見た目の通り大きく分けるとうなぎやアナゴと同じ仲間に属し、上品な味わいでくせもなく大変美味。暖かくなってからの6~8月あたりまでが旬であるとされる。開いて骨切りしたはもをさっと熱湯に通し氷水に落とした「はも落とし(はもちり)」は、上品で淡白な白身にあっさりした梅肉が絡んで何とも爽やかな味わい。包丁を入れた部分が花のように開いた姿も芸術的。天ぷらや吸い物などもお勧めの料理。 旬 6月 7月 8月 ...»
マグロの水揚げが日本一の那智勝浦町(平成14年度)。地域ブランドとなっている「紀州勝浦産生マグロ」は、100%はえ縄漁船によって漁獲された天然マグロであり、漁獲したマグロを一本一本丁寧に活け締め処理をした後、船内において冷水保存(氷温)することにより、漁獲された直後の新鮮さと品質を保っている。勝浦漁協魚市場に水揚げされるのは、くろまぐろ、めばちまぐろ、きはだまぐろ、びんながまぐろの4種類。本マグロ以外は周年水揚げるものの、どの種類も冬場の方が脂がのって美味しいと言われる。 旬 12月 1月 2月 3月...»
和歌山県太地町は、古式捕鯨発祥の地として名高く、1606年にこの地の豪族・和田頼元が組織的な捕鯨を始めたとされている。古くから日本人に食べられてきたくじらも、現在では貴重な食材となっているが、低カロリーで低脂肪、さっぱりとして美味しいということから再び注目を集めている。食べ方には色々あるが、地元のお勧めはくじらの肉と皮(脂部分)を薄く切り、合わせて頂くお刺身。生姜醤油で頂くのが定番だが、地元熊野地方では、ほんのり柚の香りがする、柚ポン酢で頂くこともある。その他、竜田揚げやハリハリ鍋なども絶品。 旬 9月 10月 11月 ...»
海のギャングとも言われるが、透き通るように美しい上質の白身で弾力があり、上品でさっぱりとした味のウツボ。鍋、たたき、唐揚げなど調理方法も多彩。冬場に多く漁獲され、干物にするため三角に開かれた状態のウツボが寒風に揺れている様子は紀南地方の風物詩。干したものを揚げ煮にした佃煮は名産品の一つ。良質のタンパク質、カルシウム、鉄分が多く、特に身と皮の間のゼラチン質には天然のコラーゲンを多く含む。また、肌の老化防止、滋養強壮、体内の解毒作用に効果があるとも言われている。 旬 10月 11月 12月 1月 2月 3月...»
和歌山県のあゆ養殖は豊富な河川伏流水を利用して紀の川、富田川を中心に発展してきた。県内の生産者が天然あゆに近づけるため、えさ等にこだわりを持ち努力し続けた結果、安心安全はもちろん優れた品質のあゆが漁獲できるようになった。美味しさと姿の美しさから「川魚の王様」の異名をとる鮎は年魚として知られ、春~初夏にかけては若あゆ、盛夏に旬を迎え、また秋には子持ちあゆと、季節の変化とともに成長するあゆを楽しむことができる。塩焼きやあらいは定番で美味しい鮎料理。郷土料理の「鮎のなれずし」も是非味わってみたい一品。 旬 6月 7月 8月 ...»